- SLG
騙され吞みニケーション
“清楚な後輩ちゃんを居酒屋で飲ませ、寝落ちしたところをホテルへ——という直球の睡眠姦シミュ。動く絵と表情差分、そして声の完成度は1,100円の枠を明確に超えていて、抜ける画としては満点級。ただしHパートはドラッグし続けないと何も進まず、片手が完全に塞がる。素材は最高なのに、その素材で抜かせてくれない構造がひたすら惜しい”
推せる点
- とにかく絵がしこい。挿入シーンはシームレスに動き、カメラ位置まで切り替わる。表情差分も豊富で、1,100円の同人ゲームでこの画のクオリティは素直にすごい
- 会話パートのテンポと後輩ちゃんのキャラが良い。しらふのときのしっかりした受け答えと、酔ってふにゃふにゃになってからの喋り方のギャップが効いていて、ここだけでも読み物として成立している
- 選択肢で好感度が下がって詰む、といった意地悪な作りではないので、会話は安心して読みたいものを選べる。ノンアルだけで通しても酔った状態の会話は見られる
- 中出しの回数が太腿の書き込みに反映されるなど、細かいところに芸が細かい。受精カットインもきちんと用意されている
気になる点
- Hパートはドラッグし続けないと進行しない。オートもループも無いので、ずっとマウスを動かし続けることになり、正直これでは抜けない。ここが最大の減点
- エッチができるのは Ending C だけ。しかもそれは主人公が社会的に破滅する結末で、いい終わり方の Ending A はテキストの後日談で終わりご褒美の一枚絵すら無い
- セーブ機能が無く、スキップキーも割り当てられていない。3つのエンドを回収するには毎回1から全部クリックし直しになる
- 挿入は1体位でピストンのみ。おさわりも淡泊で、巨乳なのにパイズリが無い。クリア後のフリーモードやアルバムも無く、抜きたいときに抜きに行けない
- 後輩ちゃんの酔いや好感度を示すゲージが画面に出ないので、今どのくらい進んでいるのかが分かりにくい
大学の後輩ちゃんを言葉巧みに居酒屋へ連れ出し、飲ませて、寝落ちしたところをホテルへ持ち帰る——タイトルそのままの睡眠姦シミュレーション。前半は差し飲みの会話パート、後半は眠っている後輩ちゃんへのおさわり・挿入パートという、はっきり二部構成になっている。結論から言うと、画と声は1,100円の同人ゲームとして頭ひとつ抜けているのに、その画で抜かせてくれない設計という、かなり歪な一本だった。DLsite の平均が3.87(458件)と伸び切らず、★5と★1-2で票が割れているのも、遊べば納得がいく。
抜き度 — 5 / 5
絵が最高にしこい。ここは文句なしだ。挿入シーンはカクつかずシームレスに動き、腰を振るのに合わせてカメラ位置まで切り替わる。7種のポーズと100種以上という表情差分がしっかり効いていて、寝顔がわずかに歪む瞬間や、意識がないまま反応してしまう表情の変化がきちんと画で出る。夢咲みるくの声も良く、しらふのときのはきはきした喋りと、酔って呂律が回らなくなってからの甘えた声のギャップがそのまま後半の無防備さに繋がっている。中出しの回数が太腿の書き込みに積み上がっていく細かさや受精カットインまで用意されていて、「抜くための素材」としては完成度が高い。
清楚で真面目そうな後輩ちゃんが、自分の隣で完全に無防備に寝落ちしている——このシチュエーションの強度も申し分ない。素材だけで言えば満点をつけていい。だからこそ、この後の2項目が本当に惜しい。5点。
ゲーム性 — 3 / 5
前半の会話パートは思いのほか良くできている。24種の話題を潰しながら、6種のドリンク(ノンアル3・アルコール3)のどれを注文するかで後輩ちゃんの酔い方が変わっていく。話題ごとに酔い段階に応じた差分テキストが用意されていて、同じ話でもしらふのときと出来上がったときとで返しがまるで違う。ここを読ませる作りは丁寧だ。選択肢を間違えて好感度が下がる、といった罠も無いので、読みたい話題を安心して選べる。
問題はその先だ。画面に酔いや好感度のゲージが一切出ないので、自分の一手がどう効いているのかが最後まで分からない。手探りのまま話題を消化していく時間が長く、中盤からは「面白いから長い」ではなく「単調だから長い」に転びやすい。
そして構造がきつい。エッチができるのは Ending C だけで、それは主人公が社会的に破滅する結末だ。逆に一番いい Ending A に行くには、後輩ちゃんに指一本触れてはいけない。キス1回どころか、自分が缶の酒に口をつけただけでも即アウトになる。エロを見に行けばバッドエンド確定、真面目にやればテキストの後日談で終わりご褒美の一枚絵すら無い——このどちらを選んでも満たされない二択が、遊んでいる間ずっと頭にちらつく。良い子はこういうことをするな、という寓話としては筋が通っているのだが、エロゲーとしては両手を縛られている感覚が強い。会話パートの出来を評価して3点。
やりやすさ — 3 / 5
一番の不満はここだ。Hパートは画面をドラッグし続けないと何も進まない。オートもループも無いので、始めから終わりまでひたすらマウスを動かし続けることになる。抜くための作品なのに、抜くための手がずっと塞がっている——臨場感を狙った設計なのは分かるが、実用性という一点においては完全に逆を向いている。せめてオートピストンの速度指定か、放っておいても進むループがあれば評価は変わっていた。
周回まわりも厳しい。セーブ機能が無く、スキップキーも割り当てられていないので、3つのエンドを見るには毎回オープニングから全部クリックし直しになる。1周30分〜1時間、そのうち大半が既読の会話パートだ。クリア後のフリーモードもアルバムも無いため、「あのシーンだけもう一度」ができない。抜きたいと思ったタイミングで抜きに行けないのは、この手の作品としてかなり痛い。
一方で、遊び方そのものは分かりやすく、詰まって進めなくなるような難所は無い。動作も安定していて、後輩ちゃんが目を覚ましてしまっても酒を含ませればまた眠らせられる、といったリカバリーも用意されている。快適さの下地はあるので、操作の作りだけが足を引っ張っている。3点。
総評
画と声は本当に良い。良いのに、その良さを一番おいしく味わえる遊び方が用意されていない。ドラッグし続けないと止まってしまうHパート、エロを見たら破滅する分岐、セーブもスキップもフリーモードも無い周回。素材の完成度と、それを届ける設計の完成度が噛み合っていない。
とはいえ「後輩を飲ませて持ち帰る」という題材をここまで真正面から作った同人ゲームは多くないし、会話パートのキャラ造形は素直に好きだ。1,100円という値段を考えれば、絵と声だけで元は取れる。オートピストンとフリーモード、それにセーブが付いた更新が来れば化けるポテンシャルは十分あるので、そこに期待しつつ今は「惜しい」で止めておく。抜き度5/ゲーム性3/やりやすさ3。